2004/06/18
参議院議員選挙の影響について
来月11日は、いよいよ参議院議員選挙の投票日です。しかし、世間の空気としましては、今ひとつ盛り上がりに欠けるような気がしています。そもそも、参議院議員選挙は6年に1度ということもあり、議員本人をあまり身近に感じられないことも事実であると思います。
閉会したばかりの国会でも、私たち国民からすると、目を覆いたくなるような光景ばかりが報道されました。年金問題おける、参議院の委員会での質疑強行打ち切りからはじまり、民主党による本会議での『牛歩』や長時間を浪費する演説がその最たるものです。
『牛歩』では足は動かさずに両手だけを走っているかのように振り、笑っている年配議員や、金縛りにかかったマネをする若手議員、年金問題とは全く無関係の私的な話を3時間以上も続ける女性議員がニュースで何度も繰り返し報道されました。知り合いのマスコミ関係者も、あの白いパンツスーツの女性議員のことをテレビを意識したパフォーマンスだと苦笑していました。
とても醜い姿で、国民をバカにしているような態度に腹立たしくなります。同時にますます政治不信が深まるのではないかと危惧しています。未納3兄弟だとか言って、未納問題と制度改革問題をゴチャゴチャにしてしまったのは野党としての大きな過ちだと思います。
更には報道のあり方も、国民全体の将来に関わる、年金制度の本質的な議論や社会保険庁の年金流用問題など、極めて大切な部分についての報道を怠り、誰が年金未納だとか未加入だとか、面白おかしくゴシップ記事みたいなものばかりを取り上げました。
そもそも、現行の制度は平均寿命が70歳未満の頃にできた制度です。今では平均寿命は80歳超、一方で出生率は低下する現実があります。負担が増えるか給付が減るか、これは多少なりとも避けられない事実ではないでしょうか。
きれい事を並べずに、事実を正確に明らかにしながら、議論を深めていく。真に大切な年金制度をどう改善していくかという議論にきちんと焦点を向けて、本質の議論を盛り上げていく必要があると思います。
栃木県にとりましては、この参議院議員選挙は、秋の栃木県知事選挙に向けての重要な選挙となります。
この不景気の中、民間企業ではリストラが進められている現在、1億数千万円も経費をかけて副知事をもう一人増やそうとしたり、足利銀行破綻に伴う悪影響が地元中小企業に及ばないようにと県議会や経済界が必死になる中、金融庁や銀行の頭取など国に任せておけばいいという取組み姿勢。大企業中心の数字を挙げて栃木県の景気は良いと言ってしまう現場感覚の欠如。残念に思います。
年金問題や経済問題を始め、やはり政治は私達の生活に直接影響する大切なものです。是非、政治に対する参画意識をお持ちいただき、参議院選挙に臨んでいただきたいとお願い致します。