2004/04/15
就職支援について
私が住む栃木県もそうですが、多くの地方都市経済は中小企業が支えています。同時に安定的な雇用の確保においても、地域の中小企業は大きな役割を果たしてくれています。経済活動や雇用を通じ、地域の発展に大きく寄与しているのです。
しかし、足利銀行の一時国有化から数ヶ月か過ぎ、一見落ち着いているように見えますが、信用収縮など、中小・零細企業にとって実態はとても厳しいようです。
再生可能な中小企業を、意欲のある中小企業を守り、安定的な雇用の確保、ひいては県民の安定した生活へとつなげていきたいと思っております。
さて、先日、栃木県産業技術大学校・県南校の入学式に出席してきました。3期生となる約30名が入学なさいましたが、人数は年々増加しているようです。参考までに、昨年度の卒業生の就職率は100%であり、募集人数が学生数を上回る状況にあったと聞きました。大変好ましいことであると思います。
そもそも、日本は資源に乏しい国です。諸外国から資源を輸入し、加工して、すなわち付加価値を持つ製品とすることで、国際社会の中で生き抜いています。近年、安価な労働力を求めて、大手企業を中心にしてアジアをはじめとする諸外国に工場をシフトするようになりました。しかし、ここでは同じ製品を大量に生産することはできても、新たな革新的な技術が生み出されることは多くないと思います。
つまり、これまでも、そしてこれからも、日本の産業界を支えるのは技術力であり、その技術力を生み出すのは『人』であります。企業にとって人材は宝だと言われる所以です。
景気回復の明るい兆しが見え始めたと言われてきましたが、特に地方においては、雇用環境は依然として厳しいものがあります。
即戦力として大いに期待され、必要とされるためには、手に技術を持つことが有利になることは指摘されており、県や市においても再就職のための職業訓練に積極的に力を入れています。
栃木県では、この4月から『就職支援センター』を設立し、組織を挙げてのサポート体制をこれまで以上に強化しました。多くの方々がこのセンターをどんどん利用してくれることにより、行政側も運営のノウハウを身に付け、更に充実した相談業務を提供する、支援体制が構築できると思います。
多くの方の積極的な利用をお願いします。