政策提言・時事問題リポート

2004/03/15

治安問題について

特に後者の『治安』については、長引く景気低迷の影響もあり、悪化の一途をたどっていることが、連日の新聞・ニュース等でも分かります。しかも、空き巣、ひったくり、車上荒らしなどの身近な軽犯罪が増加していることに加え、事件そのものも凶悪化してきています。栃木県内でも様々な事件が発生していますし、私が暮らす地域でも耳にすることがあります。
犯罪を未然に防止する、抑止するためには、やはり制服の警察官が巡回パトロールをしてくれることがとても有効であることは間違いありません。しかし、現実としては警察官が皆パトロールに出てしまうと交番が留守になってしまう、いわゆる「空き交番」の問題が起こってしまいます。最近はこの空き交番に対する苦情も多いようで、つまりは警察官の数の不足ということに行き着くことになります。
この問題に対処すべく、我々県議会からも強く要望し、今年も警察官を増員することについては高く評価すると同時に感謝しているところです。ただ、実際のところは増員をしていただいてもまだ足りないのが現状だと思います。
これをカバーするためには地域住民の皆さんの協力が不可欠です。古い言葉になったかもしれませんが、『お隣さん』、『ご近所』というようなお互いの意識や声掛け、あいさつ、助け合い、つまりは地域のつながりが必ず有効だと思います。是非とも心掛けていただきたいと思います。
また、最近では登下校途中の小中学生を狙った、突然殴る、蹴る、追いかけるといった『不審者事件』も多発しています。
関連して、約6年前に起こった『神戸児童連続殺傷事件』の犯人が社会復帰するというニュースが話題になっています。あの残忍極まりない、凶悪で恐ろしい事件からたったの6年で、本当に犯人の人間としての『本質』が変わったのでしょうか。「再犯の可能性はない」とする根拠は何なのでしょうか。罪もなく殺された被害者の家族は納得できるのでしょうか。私たち一般国民も、安心して暮らす権利があると思いますし、その安心できる生活環境を保証するのも国の役目だと思います。あの犯人が隣に引っ越してきたとしたらどうでしょう。子どもたちを安心して自由に遊ばせられるでしょうか。
こういった私たちの率直な不安に対し、国はきちんと説明をしなくてはいけないと思います。
話は脱線してしまいましたが、「不審者事件」に対しても、学校関係者や警察官だけの力では数的に足りないのが実状です。こちらにつきましても、大切な子どもたちを守るため、地域の皆様の『目』が必要です。このような事件を起こさないよう、地域全体で地域を守るという意識を持って、地域住民同士のつながり、きずな、結びつきを大切にして、協力いただきたいと強くお願い致します。